-刹那主義的四輪劇場-
第19回紹介作品
「ミスト」
監督 フランク・ダラボン
出演 トーマス・ジェーン
2007年米
劇中メインカー 年式不明 トヨタ ランドクルーザー 左ハンドル
この映画の衝撃すぎる結末を観たとき、
誰もが主人公と同じ絶望感を
味わうでしょう。
しかし、そこに至るまでの
彼に突きつけられた現実を知っていればこそ、彼を責めるどころか、
「あなたはよく頑張った。誰もあなたを責める権利はない。」
と私は思いました。
まず始めにこの映画、虫が苦手な人は決して観てはいけません。トラウマ確実です。
陸軍の科学者チームが、研究の為に異次元の世界を覗こうとしたら、その開けた穴から「向こうの世界の生き物達」がこちら側に押し寄せてきてしまい、人間たちを捕食するという地獄のカーニバルがスタート。スーパーマーケットに立てこもった人達は絶望の中、精神を崩壊させる者がいたり、内輪揉めをする連中がいたりとリアルな人間模様を展開します。
異次元の穴から霧とともにやってくる生き物達というのが、これまた不快極まりない異形の虫達で、巨大でグロテスク、かつ凶暴な肉食獣なのです。これらが次々襲い掛かってくるのですから、たまったもんじゃありませんよ。
主人公達がスーパーマーケットから脱出する際に乗り込むのが、トヨタのランクルです。
やはり信頼の日本製。世界のトヨタですよ。
乗車後エンジンがかからない、なんてホラー映画のお約束はありません。
ただ、このランクルが発進できたことが、
良かったのか否か。
映画は運命のクライマックスへ。
前述した衝撃の結末をその目で
ご覧ください。
あなたは主人公のとった選択を許せますか?
阿部