-刹那主義的四輪劇場-
第28回紹介作品
「スタンドバイミー」
監督 ロブ・ライナー
出演 ウィル・ウィートン
リバー・フェニックス
86年米
劇中メインカー 1949年型 フォード 2ドアコンバーチブル
原作はモダンホラーの帝王と言われているスティーブン・キング。ホラー話ばかり作っているこの巨匠。よくもまあ、こんな素晴らしい青春映画を描いてくれました。
12歳の少年たちが一泊二日の旅に出て、少し大人になる、という話なのですが、風景、音楽、人間模様、全てがノスタルジック。いつまでも色あせない、永遠の名作です。
この映画、主人公グループに目が離せないのは勿論なのですが、要所要所に現れる歳上不良グループの演出が、いちいち面白いです。クールなんだかコミカルなんだか。カッコ良くもあり、漫才のようでもあります。
不良グループのリーダー格、エース・メリルを演じるのは若き日のキーファー・サザーランド。あの有名な連続ドラマ「24」のジャック・バウワーさんです。
そんなエースの愛車が49年型フォードのオープンカー。見るからに不良な、ペンキやスプレー缶で塗ったくったような塗装。不良仲間を乗せてふらふらと走り、車外へ身を乗り出してはバットをスウィングして人の家のポストを壊して回る悪行です。まあ、映画ですからね。
この映画は私の人生でベスト3に入る名作です。映画の主人公たちが12歳。私も初めて観たのが12歳の時、という一致も深い共感を得る理由かもしれません。当時放送された日本語吹き替えが素晴らしく、録画したビデオテープは私の宝物の1つとなっております。
阿部